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その年読んだ本のベストテンです。

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その年に読んだ本ベストテン

2001に読んだ本ベストテン

1 『ダンデライオン』
メルヴィン・パージェス 東京創元社 【英現代思春期小説】

ダンデライオン
ダンデライオン
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メルヴィン バージェス
東京創元社
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(@_@)/大人でもなく子どもでもない年代の危うさ。 家出、麻薬、友。恋。 さまざまな要素が実にうまく描かれた、傑作! 「そうそう、あの年頃ってこういうふうに感じるんだよな」とうなずくこと多数。 自分はもう大人だと思っていたあの年代を切実に思い出す。


2 『蝉しぐれ』
藤沢周平 文春文庫 【時代・青春小説】

蝉しぐれ (文春文庫)
蝉しぐれ (文春文庫)
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藤沢 周平
文藝春秋
売り上げランキング: 3,299
(@_@)/少年期から青年期を中心に主人公の成長を描く。 父親との別れのシーンは涙なしには読めない。 まっすぐ生きて行くこと、武士として生きて行くこと、人間として生きて行くこと、色々考えさせられる。 とても清々しい逸品。


3 『悪意』
東野圭吾 講談社文庫 【ミステリー】

悪意 (講談社文庫)
悪意 (講談社文庫)
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東野 圭吾
講談社
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(@_@)/単純な犯罪小説かと思っていたら足下を掬われる。 そして、著者の本当の意図に気が付いたときには「そこまで書くか」。 人間とはいったいなんなんだろう。 この著者が追いつづけているテーマだと思うのだがいやはや……。


4 『学寮祭の夜』
ドロシー・L・セイヤーズ 創元推理文庫 【英国古典ミステリ】

学寮祭の夜 (創元推理文庫)
ドロシー・L. セイヤーズ
東京創元社
売り上げランキング: 58,526
(@_@)/ピーター卿シリーズ日本ではこれで翻訳完了。 大学街で起こる事件、古きよき英国がここに。 また女性の生き方について百年前で既にこんなことが書かれていたとはスゴ過ぎです。 個性豊かな登場人物も魅力。


5 『天狗風 霊験お初捕物控(二)』
宮部みゆき 講談社文庫 【時代捕物】

天狗風 霊験お初捕物控(二) (講談社文庫)
宮部 みゆき
講談社
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(@_@)/そうなんだよなあ~、ミヤベさんはほんっとこういうのが上手いんだよなあ! 人情であったかくなれてしかも謎解きも楽しいのだ。 ほんのりしつつも、しっかり捕物のスリル・ワクワク感もあるのだぞ。


6 『東亰異聞』
小野不由美 新潮文庫 【SFミステリ風味ファンタジー和え】

東亰異聞 (新潮文庫)
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小野 不由美
新潮社
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(@_@)/異世界「東亰」で起こる、摩訶不思議な事件。 謎が謎を呼ぶ。 舞台は明治あたりの東京を髣髴とさせて粋でノスタルジックでもある。 闇が、魔物が闊歩する妖しくも美しい独特の世界。


7 『マレー半島すちゃらか紀行』
若竹七海・加門七海・高野宣李 新潮文庫 【旅行記】

マレー半島すちゃらか紀行 (新潮文庫)
若竹 七海 高野 宣李 加門 七海
新潮社
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(@_@)/旅行そのものも楽しそうだが、筆者たちのあまりに奇想天外な行動にカルチャーショックを受けてしまった。 私は問いたい。 「イ……イグアナってかわいいのか?」


8 『三月は深き紅の淵を』 
恩田陸 講談社文庫 【ミステリー】

三月は深き紅の淵を (講談社文庫)
恩田 陸
講談社
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(@_@)/4つの章に分かれてそれぞれ独立しているがすべて1冊の本に絡んだミステリーというのが美しい。 内容的に本好きには殊にうなずかされる点、思い当たる点が非常に多く、どきっとする描写が多い本であった。


9 『爆笑問題のピープル』
爆笑問題 幻冬舎文庫 【時事・お笑い】

爆笑問題のピープル (幻冬舎文庫)
爆笑問題
幻冬舎
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(@_@)/各界の著名人というかクセモノというか、と爆笑問題のやりとりを活字にしたもの。 太田のシニカルな視点も痛快だ。 それぞれの考え方が新鮮で、しかも笑えるというお得な一冊。


10 『リセット』 
北村薫 新潮社 【SF・時間・青春】

リセット (新潮書下ろしエンターテインメント)
北村 薫
新潮社
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(@_@)/やや甘すぎる感なきにしもあらずだが北村テイスト健在。 心の細かい動きまであざやかに描き出してくれる手腕は見事としか言いようが無い。 丁寧に描かれた過去の描写などがすべて紡がれていくのが絶品。


次点 『模倣犯』
宮部みゆき 小学館 【現代社会犯罪】

模倣犯〈上〉
模倣犯〈上〉
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宮部 みゆき
小学館
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(@_@)/この暗い、暗すぎるテーマをよくぞここまで描いてくれた。 お陰で精神的にかなり負担だったが、それでも読ませてしまうのはまさに文章力。 結末への展開の早さなどにやや不満があるが、人物描写など素晴らしかった。


振り返って・・・
 1位に据えた『ダンデライオン』を読んだのはほぼ1年前、2001年が明けて間もない頃であった。そのとき既に新刊ではなかったが、書店の児童書フェアみたいなので平積みになっており、表紙イラストに惹かれたのと、書評の吉田伸子さんが褒めておられたことを思い出し購入した。 一読にして「これはすごい、これは今度の年末のベスト1候補だな」と思った。 それから月日がめぐり、何冊もの本を読んだが『ダンデライオン』を超える作品には出会えなかった。ちょっとさびしかった(笑)。 はっきり言ってこの1位は宇多田ヒカル並の差を2位以下に付けて私の中で不動である。

世間的に評価の高かった宮部みゆきの話題作『模倣犯』だが、正直言って読むのが大変、つらかった。この著者は人間の心理描写などがものすごく上手くて細やかだけに、残酷極まる犯人や、事件に関わった人々の辛さ・苦しさがひしひしと伝わってきて、読んでいると真剣に苦しくなってきたためだ。 「これは、ある程度イッキに読んでしまわないと、絶対この辛さから逃げたくなってしまう。著者・宮部さんを信じよう、宮部さんなら必ず最後には救いをくれるはず」とそれだけの思いで必死で読んだ。それでも17時間くらいはかかった。 ネタばらしは避けたいのでこれ以上は書けないが、読後直後友人には「暇なら読んだらいいけど、おすすめはできない」とメールで書いたりした。 しかしweb本の雑誌のBBSで「読むのが辛かったです」という主旨の書き込みをしたところ、管理人の西上心太氏が(宮部さんも、あの話を書くとき精神的にあまりに辛すぎて胃が悪くなったそうです)というようなレスをして下さったのを読み、うわあ~、と色んな感情が沸き起こった。 そんなこんなで、非常に私にとって意味深い作品であったことは事実だし、でもあまりにも辛かったから「好き」とは言えない作品である……、ということでの「次点」扱いとさせて頂いた。
その他の作品もあくまで「私にとって」のベストですのでよろしく……。